■キャスト&スタッフ
パトリック・マッグーハン(No.6)
アンジェロ・マスカット(執事) 他

製作総指揮:パトリック・マッグーハン
脚本:パトリック・マッグーハン/ジョージ・マークスタイン 他
監督:パトリック・マッグーハン/ドン・チャフィ/パット・ジャクソン 他

1967-1968年(ITV/英) 1969年(NHK/日本)

■ストーリー
イギリスのある組織に属する諜報部員(P・マッグーハン)。
ある日、自分の上司に辞表を叩きつけ、部署を後にした。帰宅すると荷物をまとめる中、突然彼はガスに包まれる...気がつくと知らぬ場所にいた。
そこは世間と隔離され、村と呼ばれる場所で村の人々は名前を持たず番号で呼ばれるのであった。彼に与えられた番号は「No.6」。統括する姿無き「No.1」とその直属の指令を下すリーダー「No.2」。彼らは執拗にNo.6へ迫る。「辞職の理由」そして「情報をよこせ」と。毎回代わるNo.2とNo.6の頭脳戦、そして脱出を試みるNo.6。
果たしてNo.6は村を脱出し、自由を獲得する事ができるのだろうか。
全17話/イギリス

「ページまるごとプリズナーNo.6」より引用

 

  プリズナーNO.6〈コレクターズボックス(6枚組)〉

おすすめ度
★★★★★

 


元ネタ知ってると尚楽しい♪今回はそんな視点から「プリズナーNo.6」を取り上げてみようと思います。

■地図にない「村」、ナンバーで呼ばれる村人…
「プリズナーNo.6」は、新ル62話「ルパンを呼ぶ悪魔の鐘の音」のベースとなったドラマです。(新ルDVDBOX解説書にも記載)
アニメ本編では「地図にも載らない村『ゲマルシャフト』に訪れた次元と五右ェ門は、そこで修道女(実は科学者)ラビーナの催眠によって従順な村人にされてしまっており、それをルパンが単身救出に赴く」という本来の「何かを盗む」とは一味違ったアプローチのお話。

イギリスで放送されたあと、日本でも69年にNHKで放映された後も何度か再放送をしていたので、既にリアルタイムなどで62話を見ていた方の中でも「おや?」と気付いた方もチラホラいたとか。ベースにしているだけあって共通項はもちろんある。
まずは次元と五右ェ門に付けられた「ナンバー」だ。
次元が「106号」五右ェ門が「107号」、「プリズナー」では主役は「No.6」と呼ばれる。


平和を愛する0.3秒のガンマンとラストサムライ

意識的にこの番号にしているのだろうと容易に想像できる。ちなみにドラマ17話中主人公が本名で呼ばれることが無いのもこのドラマの面白いところ。

余談ではあるけれど、62話の見どころのひとつと言えば、新婚さんのように調理をし花をいけ、毛糸を仲良く巻きあうこの二人だろう。
個人的にはこの味見をする次元がなんだか好き。一瞬白目剥いちゃってるし恍惚としすぎ(笑)

そしてもうひとつ目立つ共通項と言えばこれ。

アニメの中ではどこからとも無く泡が集まり逃亡者や反乱分子を包み込み逃さないという、「プリズナー」を知らない頃に初見したときは「メルヘンチックなアイテムだなぁ」と思ったものだが、これも「プリズナー」からヒントを得たアイテムだったようだ。

「プリズナー」では、白く大きな風船で「ローヴァー」という名がついている。見た目モロ風船なのだが、村の中や海の上を意志あるように動き回り逃亡者は窒息で殺されるか病院送りにされてしまう。村自体はとても穏やかでカラフル、その中に突然現れる白い物体は非常に異質で村の雰囲気と対照的で不気味な存在感を醸し出している。
さしずめ顔のない看守、といった趣だ。


こんなに頼りない相棒達がかつてあっただろうか…(笑)
ルパンまいっちゃ〜う

■No.6の信念 ― No.6はヒーローか? 
ドラマ内で毎回村のリーダーであるNo.2が変わり、あらゆる手段でNo.6の「情報」を聞き出そうとする。そしてNo.6も毎回様々な方法で「村」から脱出を試みる。名前で呼ばれないNo.6だが、「村」にすら名前もなく「村(Village)」と呼ばれるだけで己がどこにいるのかも分からない。

「番号なんかで呼ぶな!私は自由な人間だ...」

ともすれば穏やかな「村」の雰囲気に流されて(もしくは洗脳まがいの実験によって)楽な道を選んでしまうところをNo.6は強靭な精神力でこの信念を貫き通す。「村人」とは言っても所詮は「プリズナー=囚人」なのだから。
No.6は村の秩序を乱す反乱分子であり、毎回脱出は阻まれる、当時のヒーロー像とすれば正統を行っているわけではないのだが、この揺るぎない不屈の信念はNo.6をアンチヒーローにした。

ルパンも「No.6の信念」を持つ男だと思う。同回、それを十二分に表した台詞がこれだ。

「俺の生き方は俺が決めンだ。誰の指図も受けねぇや」

実にルパンらしい(*^-^*)


■No.2との心理戦 ―不条理 冒険活劇 おとぎ話 SF
よくあるスパイものと違い「プリズナー」は不条理に満ちている。迷路のスタート地点に毎回戻ってきてしまうような感覚を覚えたり、No.2との息つまる心理戦や駆け引き、どんでん返しが待っている。No.2もただ機械的な適役ではなく、中には後々No.6と共に立ち向かうことになる者も出て来るのが、完全な勧善懲悪とは行かず面白いところ。
いかだを使って大海原に脱出する様は冒険活劇を彷彿とし、No.6が遊園地やバーであの手この手で殺されかける回はまるで不可思議なおとぎ話のよう。アナログ感漂う「村」の外観とは対照的に管理側(No.2)の司令室は非常にSF的。また人間チェスや60年代のモダン家具に囲まれた室内など、視覚的にも非常に楽しませてくれる。

そして「プリズナー」が30年以上経った今でも、いまだいろいろな議論を呼びカルト的な人気があるのは「No.1」の存在に他ならない。ドラマの中で姿を見せず、No.2に電話で指示を与えていたNo.1に、最終回ついにNo.6が接見することになるのだがその衝撃的なワンシーンによって様々な解釈が生まれることになったようだ。
社会構造への警鐘か、それとも哲学的な深い意味があるのか…?
このドラマの真意はどこにあるのかそれを考えるのもまた一興。

「vs複製人間」を観たときと同じような何かズシンとしたものを観る側に残しつつも、爽やかなラストシーンがそれを和らげてくれる気がした。

||| お気に入り回 |||
3話「A B & C(A, B, and C)」、7話「皮肉な帰還(Many Happy Returns)」、10話「No.2 旗色悪し(Hammer Into Anvil)」、13話「思想転移(Do Not Forsake Me, Oh My Darling)」


■若かりし山田康雄氏の声
14話「悪夢のような
(Living in Harmony) 」は舞台をそのまま西部劇に移したかのような内容。この中で銃を偏愛する無口な青年・キッドが登場する。その姿を見たとき直感で「あ、こいつ(の声)に違いない!」と思った私(DVDには吹き替えのクレジットは無い)。DVDを観たルパン好きは皆同じくピンときたそうだ(笑)でもこの青年なかなかしゃべらない(泣)物語も終盤に差し掛かってようやく口を開いた時は鳥肌立ちましたね。だって旧ル1話のような若々しい声なんですもの…(T▽T)やっぱりイイナ〜
最終回にも山田氏がチラッと吹き替えで登場、そして9話「チェックメイト」にNo.2として小林清志氏も吹き替えしています。

ということで今回はキッドルパンを描いて見ることに。

 

素っ頓狂な格好なのになんかイイのです…。
演じる俳優(アレクシス・カナー)も素敵なモミアゲニストでありました^^

それでは
Be seeing you !!

  2005.6.17UP


Special Thanks!! なばさん
■引用参考サイト「ページまるごとプリズナーNo.6」
http://homepage1.nifty.com/taka35/theprisoner.htm

     
本サイトは非営利の個人であるサメダが運営しています。
こちらで引用させてもらっている画像について著作権及び肖像権を犯す目的は一切ありません。
もし関係者の方でご迷惑をおかけすることがあればメールにてご一報いただければ幸いです。